今時の転職事情を知る

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転職をするのはアリ、それともナシ?

久しく日本の雇用情勢が安定を失ってから長い時間が経過している。経済的に回復傾向にあり、それと同時に雇用状況も改善へと向かっているとも言われているが、実感している庶民はそうそういないだろう。もはや恩恵動向を考えていると真っ暗な見取り図しか浮かんでこない日本の状況をどう分析するべきかと考えると、やはり今一番問題にするべきは雇用を安定にさせるという点だと、思っている人が大多数に違いない。近頃、日本の雇用は徐々に非正規雇用が中心となり、正社員として勤務出来る可能性が少なくなってきているとも言われている。

総務省の調べによると、2013年度において非正規雇用として勤務している人は労働人口の約4割近くにまで増え続けているという結果を導き出した。これについて個人的に別段驚くことではないだろうと思っている、無論不本意に非正規雇用で甘んじているといった人も中にはいるだろう。そういった点についてはこの際良いとしても、大半の人がやはり現場を抜け出すためになんとしても現状を打破するためにと色々と画策するものだ。働きながらこっそりと就職活動をしている人もいるくらいだ、苦しい状況を自ら望んでいる人など早々いるものではない。ただ就職、並びに転職をするだけでも簡単にことが運ばないと現実の壁にぶち当たっている人もいるだろう。

ただ既に正規社員として雇用されている人でも、何かしらきっかけにして退職して別の会社に転職したいとそう考えている人もいると思う。ただ転職事情も正直な部分、世間的に快く思われていない面もあるが、どうしてもしなければならない状況に追い込まれている人も中にはいる。

転職という道を選ぶことは時として最良の決断と捉えることも出来るが、状況によっては最悪の結末を迎えてしまう可能性もあるということを、まず最初に提示しておく。

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日本ならではの転職観

そもそも日本社会の雇用で『転職』を考えるというのは、非常にネガティブな印象がある言葉でもある。それがいつしか時代の流れと雇用状況などにより様々な変異を遂げたことで、転職を機に人生を押下するきっかけにするという見方で使われるようになってから、実はそう時間的に経過しているわけではない。前提として、転職が正義ではない。ただしなければならない場合もある、中には解雇されることが通知されてしまい、やむなく転職活動を余儀なくされたという過去を持っている人もいるだろう。

今でも何処か根付いている日本の雇用特徴として『終身雇用制』が息づいている会社もあるが、今ではその柱も大きく揺るがされる事態となり、企業としての経営が不安定になったら容赦なくリストラされる時代になった。昔で考えたら自分が解雇されるかもしれないなどという考えに至ることはなかっただろう、それも現代ならではといったところか。

だが例えそうなっても基本的に日本人労働者はあまり転職をしたがらない、その理由はとても自然なことで『転職を繰り返していると、自身の労働価値にネガティブな印象を植え付けてしまう』、そう考えているものだ。残念なことに日本の企業もそうした転職を繰り返していると、従業員としてきちんと働いてくれるのかと考えてしまうからだ。そのため転職をするにしても、最低3年間は同じ企業に勤めるようにしてから、という指針が立てられているほどだ。

アメリカの場合

こうした日本の転職模様に対してアメリカのてんしょくもようだと日本とはまるでその様子が異なっていることがはっきりと理解できる。まず就職をする際に、日本の労働者とアメリカの労働者の場合、企業に対するビジョンと自分の目標とが大きく異なっている。その意識が特に異なっているのが『中途採用』に際しての場合だ。

  • 日本の労働者:定年まで働いていけそうな企業に転職したい
  • アメリカの労働者:次も転職を考えることを前提に、転職活動をする

一言でまとめると、こんなにも意識的な違いが明確に示されている。アメリカの人は何とも最初から転職するかもしれない可能性を内包している部分が印象的だ、日本の場合そうした面をちらつかせるのだけでもご法度とされているだけ捉え方が大きく違っているのをよく理解できる。またアメリカの労働者がそのように考えているのをよく理解しているせいか、企業もそういう人間が来ることを前提に受け入れているため、頻繁に転職することが当たり前になってきている。

日本はこうしたアメリカの影響を強く受けていると言われており、転職をすることが完全なマイナスになるとは思われなくなってきている。

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長くいすぎてもダメ、短すぎてもNG

アメリカでは転職を前提に働いているためか、1つの企業にとどまっている年数が短いと言われている。平均すると4年6ヶ月位だと言われている、転職をする理由にしても定年制が存在しないアメリカでは突如企業が業績悪化に襲われることが多いこともあって、1つの企業に縛られることなくいつでも自身のキャリアに日々がつかないよう臨機応変に対応するのが定番となっている。

中には転職しないで同じ会社に居続ける人もいる、ただ長年同じ会社に在籍し続けると日本とは違って良くは見られないと言われている。日本の場合は長ければ長いほど使い勝手がいいコマとして活用されるのだが、アメリカでは全く逆の状況というのは面白いくらいその乖離が感じられる瞬間だ。

ただ日本的には

しかしどう考えても日本という側面で考えれば、頻繁に職場を変えることはあまりよろしくないと言われている。無論その職探しで色々と思うこともあるだろうが、最低限必要な年数を働いていなければ信頼が築けない、何てこともある。正規にしても、非正規にしても、最低限これくらいは働いていないとその後の転職を含めた雇用に関する点で不利な状況に陥ってしまうとも言われている。今でも正規雇用は強いブランドだが、それが守られる保障もない。しがみついてもその一歩先に自分が求めるビジョンが獲得できなければ転職することも選択肢に入れるべきだとも言われる中で、何が正しい道なのかは正直道筋など誰にも立てられない。

ただ一点、はっきりと言えるのは色々としがらみに耐えながらも頑張って就労する、ということだ。